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Keep thinking about logistics
よりよい物の流れを考え続ける
私たちの思い
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創業から10周年を迎え、私たちが取り扱う物量も増えていきました。
お客様から買い取る本、お客様に販売する本。
そのどちらも、ありがたいことにぐんぐんと伸びていきました。
それは、インターネットを使った物の売り買いが
とても当たり前な世の中になってきたことも、大いに関係しているでしょう。
その結果、みなさんもご存知の通り、日本の物流はパンク状態になりました。
時を同じくして、弊社が位置する上田でも「現状をなんとか改善できないか」と、
私たちと宅配会社の協議がはじまりました。
議題に上がったのは、「配送料の値上げ」と「受け入れ数の上限」。
今の配送料金では難しい、というだけでなく、
これ以上の荷物の増加に対応するのは困難との話でした。
配送料を上げる。
毎日数万の物量を扱う私たちにとって、経営に大きな影響を及ぼす話です。
しかし、ある意味では、お金だけで解決できる問題とも言えます。
物量の問題は、さらに深刻です。
それは、これ以上お客様からの荷物を受け取れず、次の読み手に本を届けられないことを意味します。
しかし、すでにパートナーである配送会社が十二分にがんばってくれており、
すでに限界に達しているというのは私たちにもよく理解できることでした。
何より、よりよい物流を考えるべきバリューブックスが、
配送会社に過大な負荷をかけるのは絶対に避けなければいけません。
配送会社との話し合いを重ね、
また、自社内でも知恵を出し合った結果、 たどりついた答えはとてもシンプルなものでした。
それは、
「自分たちでできることは、自分たちでする」
ということ。
私たちも、毎日たくさんの本を取り扱うプロです。
こちらから提供できる工夫が、きっとあるはず。
パートナーの負担を減らすことができれば、
それは、間接的にバリューブックスのビジネスを助けることになります。
以下は、その取り組みの一部です。
100区分による
配送物の振り分け-
つい最近まで、会社内ではずっと「ヒャックブン」という言葉が飛び交っていました。
「ヒャックブンの準備できた?」
「ヒャックブンはいつから始めますか!」
などなど。
物流業界の多くは、郵便番号の上2ケタで100コの区分に分けています。
(00~99)この番号を振り分ける作業を「100区分」と呼んで、その対応に連日追われていました。
通常の流れであれば、配送会社が荷物を回収した後、
方々から集められた荷物がこの100区分によって仕分けられていきます。
しかし、バリューブックスが発送する荷物量は、1日7000~8000冊。
それだけの物量を、事前に振り分けてから配送会社に引き渡すことができれば、
時間も労力も大きく削減できるはず。
47都道府県とは異なる慣れない数字に戸惑いつつも、
今は私たちの倉庫でお客様への荷物を振り分けています。
上田市から長野市まで、
“ハブ拠点”への直接持ち込み-
各地域の配送センターが集めた荷物は、
ハブ(中心)となる大きなセンターに再度集められ、その後に届け先へと向かいます。
つまり、上田市の配送センターに荷物を引き渡した後、
それらは長野市にあるハブ拠点へと送られていくのです。
であれば、はじめからハブ拠点のある長野市に送ってしまった方が、
荷物の移動量も減り効率化できる。
そう考え、私たちが直接ハブ拠点まで荷物を輸送することに決めました。
今は毎日長野市のハブ拠点へとお客様にお送りする本を届けています。
配送物のサイズを
一点ずつ計測し、
毎日運送会社に
データを提供する-
個人の方が荷物を送る場合、たいていは運送会社の方が荷物のサイズを測ってくれます。
しかし、弊社のように大量の荷物を発送する場合は、ある種の申告制になります。
「AサイズでBの重さの荷物はいくつ、CサイズでDの重さの荷物はいくつ」という風に、
申告して渡すわけです。
その後、実際に荷物が申告されたサイズや重さで到着しているのか、
運送会社側で毎日チェックする必要があります。
実は、これも一仕事。
たくさんの荷物の中からランダムでいくつか取り出し、
それがどのサイズと重さで申告されたものなのかチェックする。
それを辿るのには、時間も手間もかかります。
なので、私たちは一点一点のサイズ・重さを計り、
発送物に紐づいたデータを毎日運送会社に提供することにしました。
バリューブックスから送られた荷物は、申告通りに届いているのか。
そのチェックが宅配会社の方で簡単にできるように、はじめた取り組みです。
根本から無駄を減らすため、
関東倉庫の開設-
お客様の約半数は、関東にお住いの方々です。
バリューブックスに本を送ってくださる方、バリューブックスから本を販売する方、
どちらも半数は関東圏のお客様です。つまり、多くの本は
「関東から上田へ、上田から関東へ」
という動きをしていることになります。
それは、言ってしまえば非効率な物流であり、私たちが解消すべき課題です。
その解決策のひとつとして、私たちは新しく関東に倉庫をつくることを決めました。
これまでの買取・販売データを分析することで、
「関東ですぐに売れていく本は関東倉庫に、長いスパンで売れていく本は上田倉庫に保管」
という風に、無駄のない本の行き来が実現できます。
まだプロジェクトは始動したばかりですが、
上田倉庫との連携も考え、関越自動車道沿いにて物件を探しています。
本の買取と販売、その需要に合わせた土台をつくり、根本から物流を変えていきます。
よりよい
“物の流れ”を目指して-
繰り返しになりますが、バリューブックスと物流は切っても切れない関係です。
ビジネス上不可欠な存在であるのはもちろん、
無駄のない物の再利用を目指すように、無駄のない物流を考えなければいけません。
一企業が生み出すインパクトは、きっと小さなものでしょう。
しかし、私たちが常に物流に向き合い、考え、それに基づいて行動していくことを、
ここに宣言します。
この火種が、いつか大きな力を蓄えて社会を動かしていくと、
バリューブックスは心から信じています。